清水寺(千葉県いすみ市)秘仏本尊
このデータは3D レーザースキャナーとフォトグラメトリを融合した超高精度なデジタルツインです。
本像は、坂東三十二番清水寺の秘仏本尊です。
数回にわたる天台宗南総教区研修所の調査で、足ほぞまで含む頭体幹部はカヤの一木造りで平安時代に作られ、
面部は同じくカヤ材で室町時代に作られた。
岩座は製作当初ではないものの、かなり古く、それ以外の指先や框は近世、近代に補ったものと思われることが判明した。
十一面観音像と思われるが、寺伝によると本尊は千手観音像であり、坂東三十二番観音霊場でも本尊は千手観音である。
須弥壇上に御前立本尊 (鎌倉鎌倉時代時代作)が安置され、この御前立本尊も千手観音像である。
八月九 日の四万六千日のみ開扉されるが、参拝客や檀信徒に秘仏本尊が千手観音 でないことを指摘されることが多く、寺も困惑していた。
そこで清水寺・ 井上周海住職は研修所所長の濱名徳順氏に相談し、文化財修復家の久保暁子氏を紹介され『令和の大修理』を行うこととなる。
修復内容は、文化財修理の基本である現状維持修理をし、本像の背面に設置台を作り、脇手を新しく製作、設置し、本体に傷つけることなく像容を変更し、千手観世像として信仰に耐えうる姿となった。
寺、檀信徒、地域の人々、参拝者によって今後も末永く守り伝えられ信仰されることとなるでしょう。
なお、清水寺に関する詳細は以下のWebサイトからご覧いただけます。